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"Fourth Ward" solo exhibition

 (organized by IG Photo Gallery)

November 5, 2024 - November 22, 2024

at IG Photo Gallery,Tokyo

IG Photo Gallery企画展

Toshi展 第四病棟

2024年11月5日~2024年11月22日 

IG Photo Gallery (東京)

https://www.igpg.jp/exhibition/toshi2024.html

https://www.youtube.com/watch?v=0izpurXwK_4

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 IG Photo Galleryでは2024年11月5日(火)より、Toshi展「第四病棟」を開催いたします。
 Toshiは北海道を拠点とする写真作家です。HOKKAIDO PHOTO FESTAの関連企画「タカザワケンジゼミ」に参加したことをきっかけに作品づくりを本格化し、金村修ワークショップを受講。2021年度年間優秀者となり、金村修ワークショップ企画による初個展「第三病棟」(2022年、The White、東京)を開催しました。
 今回の個展「第四病棟」は前作の「第三病棟」に続く新作です。
 Toshiが関心を持って撮影してきたのは荒涼とした北の風景です。撮影場所は北海道の複数の地域ですが、撮影場所の固有名詞は重要ではありません。確かに写っているのは現代の北海道ですが、Toshiは写真にすることでいったん現実から切り離し、とある国に築かれた近代産業の歴史とその終わりを想像させます。
 写真に写っているのは朽ちつつあるもの、まだ命脈を保っているものの、ほどなくその役割を終えるであろう建築物とその周囲です。これらは「廃墟写真」と一括りにできるほど典型的ではなく、同時に廃墟というレッテルを貼って棚にしまえるほど無害なものでもありません。風景の中に凶器を隠し持っているような不穏さと、これから何かが起こりそうな予感めいたものを感じさせます。
 Toshiはこれらの風景を「第四病棟」と名付けました。コロナ禍が彼女の思考に影響を与え、新たな「病棟」は感染症のために人間の営みから切り離された「隔離された場所」として見えてきたのです。
 展示に掲示される予定の「ステートメント」として彼女が示すのは「入院勧告書」と題された1枚の書類です。そこには感染症の拡大予防のためにどのような法的措置がとられるかが淡々と告知されています。たった1枚の書類の中に、私たちが普段意識することのない権力が明示され、同時に病棟の内側と外側を分けるものは何かという問いを暗示しています。
「第四病棟」には、Toshiの文明に対する考察と、社会に対する観察の結果が示されているといえるでしょう。
 なお、11月9日(土)18:00よりギャラリーでトークセッションをライブ配信いたします。そちらもぜひ、ご覧ください。

                      タカザワケンジ(写真評論家・IG Photo Galleryディレクター)

 ©Toshi

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